ランドセル代わりの通学用リュックがどんなものかご存じですか?
最近の小学生のあいだで、ランドセルではなくリュックタイプのカバンを使う子供が増えてきました。
ランドセル代わりのリュック=ランリュック
という商品が普及し始めていますが、いったいどんな商品なんでしょうか。
そこで今回はランリュックとはどういうものなのか、詳しくご紹介していきます。
ランリュックってどんなもの?
ランリュックとは、簡単にいえばランドセルのようなリュック型カバンです。
実際は製造メーカーによってデザインや名称はさまざまですが、世間的には総称として“ランリュック”と表現しています。
小学生=ランドセルというイメージが強い日本ですが、地域によってはすでにランリュックが普及している場所もあるのでご紹介します。
京都発祥のランリック
ランリックとは、京都の学生用品販売会社「マルヤス」が販売している通学用カバン(=つまりランリュック)で、「ランリック」という名前はマルヤスの登録商標です。
(画像引用:ランリック公式HPより)
ランリックは京都の一部の地域(宇治市や亀岡市、城陽市など)で採用されており、小学生の通学カバンとして使用されています。
ランリックが作られたきっかけ
昭和30〜40年代、高級化し始めたランドセルは保護者の経済的負担を大きくし、ランドセルを買えない家庭の子供たちがいじめられるという問題が発生していました。
さらにその頃のランドセルは非常に重く、子供たちの発育・健康を考えると決して良いものではなかったようです。
そこで当時の長岡第三小学校の校長が、もっと安価で軽いランドセルを作りたいと研究を始め、「マルヤス」にランドセルに代わる通学カバンの作成を依頼したことがきっかけで、昭和43年にランリックが誕生しました。
小樽発祥のナップランド
ナップランドは北海道小樽市の「バッグのムラタ」が販売している、通学用カバンです。
ナップランドは、「ナップサック」と「ランドセル」の良いところを組み合わせて作っていることから名づけられています。
(画像引用:バッグのムラタ公式HPより)
小樽市の小学生たちに長く愛されている通学用カバンです。
ナップランドが作られたきっかけ
小樽市は山や坂道が多く、さらに雪も多い町。
そんななかで小学生たちが重たいランドセルを背負って遠くの学校まで通学していました。
その様子を見ていた当時の小学校校長や教員たちがなんとかできないかと考え、今までにない軽いランドセルを作ろうと開発をスタート。
昭和45年に「バッグのムラダ」との共同開発によりナップランドが誕生しました。
ランリュックとランドセルの違いを比較!
これまでは小学校入学=ランドセルというイメージでしたが、近年はランリュックを検討する方も増えてきているようです。
そこでランドセルとランリュックの違いを比べていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
価格
ランドセルの平均価格は4~6万円ほどであるのに比べ、ランリュックの価格は6,000円~2万円以下のものがほとんどです。
ランドセルは6年間使い続けることを前提に購入しますが、ランリュックは成長に合わせて数回買い替えても、ランドセルより安く済む可能性が高いです。
重さ
最近のランドセルは少しでも軽く!という品質改善を行っているメーカーも多いですが、それでも1㎏以上するものが多いです。
それに対し、ランリュックは約700g。
入学したばかりの小学一年生にとって、特に大きな差を感じる部分です。
いざ登下校を始めると、教科書や学用品の重さに唖然とし、ランドセルはとにかく軽さ重視で選ぶべきだった、と感じる親も少なくありません。
その点、ランリュックはとにかく軽く、体への負担が小さいといえますね。
通気性
ランドセルは本革・合皮などが多いですが、ランリュックはナイロンやポリエステルが素材となっています。
その素材の違いが重さにつながり、通気性にも影響します。
ランドセルは素材がしっかりしている分、どうしても背中が蒸れやすくなってしまいます。
メーカーも通気性を高めようと品質改善を毎年行っていますが、その点ランリュックは素材と軽さから背中が蒸れにくくなっています。
近年、小学校も熱中症対策に力を入れており、授業中だけでなく登下校の子供たちへの対策も迫られています。
そして2020年の夏は、コロナの影響もあり夏休みが短縮され、真夏の暑さのなかでの登下校をせざるを得なくなった子供たちに、リュック通学を実施する学校が多くありました。
今後も熱中症対策は続くので、リュック通学にシフトしていく可能性も高くなったといえるでしょう。
耐久性
ランドセルは6年間使い続けられるように、かなり丈夫な作りとなっています。
最近ではランドセルカバーをすることもあり、6年間使い切ってもまだ全然ピカピカ、という話も聞くほどです。
一方のランリュックですが、耐久性が低いかというとそうではありません。
実際に使った人のなかには6年間使い切った方も少なくありません。
ランリュックだから買い替え必須、ではなく、ランリュックなら買い替えることも可能、と捉えた方がいいですね^^
ランリュックのデメリットは?
ランリュックのデメリットはどんなことがあるのか、調べてみました。
クッションの役割
ランドセルは、転倒した時や事故にあった時などにクッションとなってくれる役割を担ってくれています。
特に子供は激しい動きをすることも多く、そんな中でぶつかったりすると大きく転ぶこともあります。
前に転ぶ分には手をついて大きなケガを防ぎやすいですが、後ろに転倒すると頭を打つことも。
そのような時、ランドセルであればクッションの役割を果たしてくれますが、ランリュックではそこまでの役目は果たせないでしょう。
収納力
ランドセルは長方形の形がしっかりと固い芯で作られており、教科書やノートなどが型崩れすることは少ないです。
一方のランリュックは、ランドセルほどの固さはない商品が多く、教科書やノートの角が折れてしまいやすいといえます。
認知度が低い
まだまだランリュックは認知度が低いため、大勢のランドセルの子供たちのなかでは目立ってしまう可能性も。
環境によっては“いじめ”につながる場合も考えられます。
購入時はしっかりと環境・子供の気持ちを確認するようにしましょう。
ランリュックとは?メリット・デメリットをランドセルとの違いで比較まとめ
今回は、ランリュックとは?メリット・デメリットをランドセルとの違いで比較調査しました。
ランリュックはランドセルと比べ、
●安い
●軽い
●通気性が高い
など、これからの小学生にとってメリットが大きい商品です。
ラン活が激化している近年ですが、お子様の未来を考えてぜひランリュックも検討してみてくださいね^^
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